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新しい何かを発見したいのなら、教室を飛び出して、
自分の目と身体で自然現象に向き合ってみることだ!
宇都宮大学 農学部 杉田 昭栄 教授 
 例えば犬や猫の 「脳」は臭覚を司る部位が際だって発達し、鳥類では視覚に関わる部位が発達しているといいます。また、同じ鳥類でも家禽は野生に比べ網膜の神経細胞数が少ないそうです。

 言うまでもなく、人間のみならず動物においても「脳」は意識活動の中心となる最も重要な部分です。杉田先生は永年に亘って解剖学的な見地から、動物や鳥類の「脳」の構造や機能、それと関連する行動などについて研究してきました。

 『カラスはクルミの実を車に割らせて中身を食べたり、食物を貯えたり、他の鳥には見られないような記憶力や識別力を発揮した行動をとります。そこで、「カラスの脳を覗いてみたい」と思ったのがカラスの研究を始めたきっかけです』と杉田先生。

 カラスの脳は神経細胞数でカモの3倍、重量はニワトリの3倍だそうです。カラスを解剖し脳を覗いたときには、そのふくよかさに感動を覚えたと杉田先生は語ります。

 杉田先生の研究室には大学院生を含めて21名の学生が所属し、「家畜の行動や脳について」「カラスのボーカルコミュニケーション」「鳥類の網膜の研究」といったテーマで、それぞれが自分の興味に沿った研究を行っています。杉田先生は学生たちに、研究対象のパーツだけでなく、飼育から始め生き物全体をトータルで知るように指導しています。

 『生き物を知るには自然の状態を見るのがいちばんの勉強です。新しい発見に出会いたいのなら、自然の中に飛び出して、自分の身体全体で自然現象と向き合ってみることです。科学の始まりは感性にあります。』

 解剖学の権威・杉田先生をして、自然との触れあいの大切さを指摘するこの言葉、高校生にとっても、「もって銘ずべし」といえるでしょう。
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